最近、テレビCMなどでも目にする「省エネキャンペーン2025」とはどのような取り組みなのでしょうか。
弊社が施工実績のある【先進的窓リノベ2025事業】【賃貸集合給湯省エネ2025事業】の2つの事業を中心に、どのような工事が対象でどれくらいの補助金が出るのか、詳しくお伝えしてきます。
1.「省エネキャンペーン2025」とは?
家庭部門の省エネを促進、環境に優しい住宅を推進するための国の取り組みです。2023年よりスタートし今年で3年目となります。現状は毎年継続し行われている事業です。
では、なぜこのようなキャンペーンが毎年継続されているのでしょうか。
現在、 150以上の国や地域が、将来(2050年など)のカーボンニュートラルの実現を掲げています。
従来、温室効果ガスの排出量は、経済活動と比例するとされてきましたが、排出削減と経済成長の両立を実現するという社会変革が注目されています。
この社会変革に向けた取り組みを「Green Transformatin(略して「GX」)」といいます。
我が国は、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロを念頭に、2030年度に2013年度比で温室効果ガスを46%削減する(さらに50%の高みに向けて挑戦を続ける)ことを目指しています。
住宅の断熱や省エネは、温室効果ガスの削減に大きな役割を果たすことができると期待されているため、GXを促進する企業の省エネ製品の購入等に対して補助金を交付しているのです。
具体的にどのような工事が補助金の対象となるのでしょうか。
次の項目で詳しくお伝えしていきます。
2.「省エネキャンペーン2025」の4つの事業
公式サイトには以下のように記載されています。
・子育てグリーン住宅支援事業
新築住宅について、エネルギー価格などの物価高騰の影響を特に受けやすい子育て世帯などに対して、「ZEH基準の水準を大きく上回る省エネ住宅」の導入や、
2030年度までの「新築住宅のZEH基準の水準の省エネルギー性能確保」の義務化に向けた裾野の広い支援を行うものです。
既存住宅については、省エネ改修等への支援を行うものです。
・先進的窓リノベ2025事業
既存住宅の早期の省エネ化を図り、エネルギー費用負担の軽減及び住まいの快適性の向上と、
2030年度の家庭部門からのCO2排出量66%削減、「ウェルビーイング/高い生活の質」の実現に
貢献するとともに、先進的な断熱窓の導入加速により、価格低減を促進することで関連産業の
競争力強化・経済成⾧を実現し、くらし関連分野のGXを加速させることを目的とする事業です。
・給湯省エネ2025事業
家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める
給湯分野について、高効率給湯器の導入支援を行い、
その普及拡大により、「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の
達成に寄与することを目的とする事業です。
・賃貸集合給湯省エネ2025事業
家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める
給湯分野について、特に賃貸集合住宅に対する小型の省エネ型給湯器の導入支援を
行うことによりその普及拡大を図り、「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の
達成に寄与することを目的とする事業です。
3.具体的にどのような工事をしたら対象になるの?(窓・給湯器について)
どんな工事でもキャンペーンが利用できる訳ではなく、それぞれ要件があります。
弊社では【先進的窓リノベ2025事業】【賃貸集合給湯省エネ】の実績がありますので、今回はその2つの詳細をお伝えします。
【先進的窓リノベ2025事業】について
施工後のイメージ
上限は1戸あたり200万円
窓の工事がなぜくらしのGXを高めることになるのでしょうか。
断熱性の高い窓に交換したり、内窓を設置し断熱性を高めることは、室内の温度が外気に影響されにくくなり、エアコンの消費が抑えられエネルギーの消費が少なくなる=くらし分野のGXを高めることになると考えられているためです。
夏は暑く冬は寒い、といった住宅のお悩みが、内窓を設置することにより改善するかもしれません。筆者の住宅もこのキャンペーンを利用し内窓を設置しました。設置前と比べるとエアコンの効きは良くなったように感じます。また、結露に関しては格段に少なくなったと感じています。さらに、防音性についても以前に比べると良くなったと実感しています。
とはいえ、住宅において、断熱性や防音性が低い原因が窓だけにあるとは限りませんので、工事の際は施工業者とよく相談して工事を進めることをお勧めいたします。
《補助対象となる方》
〇窓リノベ事業者と工事請負契約を締結し、開口部(窓)のリフォーム工事をする方
⇒窓リノベ事業者としてあらかじめ登録をしている会社と契約をし、窓などのリフォーム工事をしなくては補助の対象とならない、ということです。
この事業者は公式ホームページから探すことができます。
〇開口部(窓)のリフォーム工事を行う住宅の所有者等である方
・住宅を所有する個人またはその家族
・住宅を所有し、賃貸に供する個人または法人
・賃借人
・集合住宅の管理組合・管理組合法人
《補助対象となる住宅》
〇住宅(人の居住の用に供する家屋)が対象
※住宅以外の用途として不動産登記されているものは×
※不動産登記が住宅であっても住宅以外の用途に使用しているものは×
〇既存住宅であること
《補助対象期間》
着手:2024年11月22日以降に対象工事に着手したもの
完了:遅くとも2025年12月31日まで
※工事着手以前に工事請負契約をしていなくてならない
《補助対象工事・補助額》
〇1申請あたりの補助額の合計が5万円以上のリフォーム工事
〇基準を満たす対象製品を設置するリフォーム工事
具体的な工事の内容や補助額は以下となります。
・ガラス交換 50,000円~55,000円
・内窓設置 1箇所につき12,000円~106,000円
・外窓交換 1箇所につき58,000円~266,000円(カバー工法)
1箇所につき46,000円~266,000円(はつり工法)
・ドア交換 1箇所につき58,000円~266,000円(カバー工法)
1箇所につき46,000円~266,000円(はつり工法)
補助額は住宅の建て方や性能に応じて幅があり複雑なため、お見積の時点で概算で計算していただくことをお勧めいたします。
また、工事によっては補助の対象外となるものもありますので、こちらも事前に確認して貰ってから工事に着手してください。
【賃貸集合給湯省エネ2025事業】について
1台につき最大10万円の補助
名前のとおり、給湯器の交換をすることで補助を受けられる事業ですが、補助対象商品が決まっています。給湯器を交換するタイミングで対象商品を選ぶかどうか検討すると良いでしょう。
家庭のエネルギー消費で大きな割合を占めているのが給湯分野です。この給湯器を小型で省エネのものへ普及拡大していくことが目的です。
《補助対象となる方》
・賃貸集合住宅のオーナー等
・給湯器の交換工事の発注者
《補助対象となる既存賃貸住宅》
賃貸住戸とは
・人の居住の用に供するために賃貸借契約を締結し貸し出される住宅
対象となる既存賃貸住宅とは
・1棟に2戸以上の賃貸住戸を有する建物
・建築から1年以上が経過している
または、いずれかの住戸で人が居住した実績がある建物
《補助対象期間》
着手:2024年11月22日以降に対象工事に着手したもの
完了:遅くとも2025年12月31日まで
※工事着手以前に工事請負契約をしていなくてならない
《補助対象工事・補助額》
小型の省エネ型給湯器(エコジョーズ/エコフィール)のうち、一定の性能を満たすもの。
※キャンペーンのホームページから検索できます。
対象の給湯器を設置する工事で、以下のような補助額となります。
追い炊き機能なし 5万円/台
追い炊き機能あり 7万円/台
※いずれか、1住戸1台まで
以下に該当する工事を実施した場合は加算があります。
追い炊き機能なし 共用廊下を横断するドレン排水ガイド敷設工事
追い炊き機能あり 浴室へのドレン水排水工事(三方弁工事、三本菅工事)
※詳細は施工業者へご確認ください。
4.補助金の申請方法・交付
《申請方法》
住宅省エネ2025キャンペーンに登録された住宅支援事業者を通して申請します。
必要な書類には工事請負契約書や施工写真などがあります。
工事によって必要書類が異なりますので、施工業者から必要と指示があった書類を揃えれば良いでしょう。
《補助金の交付》
工事が終了し、工事代金の支払いをしたあと申請をします。交付までに時間がかかることもありますので、その点も考慮し工事を計画を立てることをお勧めします。
5.まとめ
このキャンペーンを利用し補助金を受け取るには、工事を依頼する業者は住宅省エネ2025キャンペーンに登録された住宅支援事業者でなくてはなりません。
森山建設株式会社は、住宅省エネ2025キャンペーンに登録された住宅支援事業者ですので、
工事のご相談から申請まで安心してお任せいただけます。
6/19現在、窓リノベの補助金申請額は予算の11%となっています。
せっかくリフォームしたのに、予算が終了していた!ということがないように
ご検討の方はお早めにご相談ください。

